結論:「自分で探したい人」は求人サイト、「相談しながら進めたい人」は転職エージェント
転職に使うサービスは、大きく「求人サイト」と「転職エージェント」の2つです。
どちらが良い・悪いではなく、自分の状況と進め方の好みで選ぶのがポイントです。迷ったら、両方を使ってもかまいません。
データと制度で見る:転職支援サービスの「無料」の仕組み
厚生労働省の「令和6年 雇用動向調査」によると、令和6年の1年間に離職した人は約720万人(7,195.3千人)、離職率は14.2%でした。転職や職場の変更は、決して特別なことではありません。
転職エージェント(有料職業紹介事業者)が求職者に費用を求めないのは、法律で決まっているためです。職業安定法第32条の3では、有料職業紹介事業者は、厚生労働省令で定める例外を除き、求職者から手数料を徴収してはならないとされています。紹介の手数料は、原則として採用する企業側が支払う仕組みです。
職業紹介を行う会社は、厚生労働大臣の許可が必要です。気になるサービスが許可を受けているかは、厚生労働省の「人材サービス総合サイト」で調べられます。
求人サイトと転職エージェントの違い
| 求人サイト | 転職エージェント | |
|---|---|---|
| 探し方 | 自分で求人を検索して応募する | 担当者が希望を聞いて求人を紹介する |
| 相談 | 基本的に自分で判断する | キャリアや条件の相談ができる |
| 書類・面接 | 自分で準備する | 書類の添削や面接対策をしてくれることが多い |
| 条件の交渉 | 自分で伝える | 給与や入社日の調整を代わりにしてくれることが多い |
| ペース | 自分のペースで進められる | 担当者から連絡が来る |
| 費用 | 無料 | 求職者は無料のことが一般的 |
※サービスによって内容は違うので、登録前に公式サイトで確認しましょう。
求人サイトが向いている人
- 自分のペースで、じっくり求人を見たい
- 希望の条件がはっきりしている
- 連絡が頻繁に来るのは苦手
転職エージェントが向いている人
- 何から始めればいいか分からない
- 今の仕事を続けながら、効率よく進めたい
- 職場の雰囲気や人間関係など、求人票に書かれない情報も知りたい
- 給与や条件の交渉が苦手
転職エージェントを使うときのコツ
- 希望条件と「絶対にゆずれないこと」を最初に伝える
- 合わない求人は、遠慮せずに断る
- 担当者と合わないと感じたら、担当の変更や別のサービスも検討する
- 急かされても、納得できるまで決めない
職種に特化したサービスを選ぶ
看護師、保育士、施工管理など、職種に特化したサービスもあります。
業界の事情に詳しい担当者がいることが多く、職種ならではの悩み(夜勤、人間関係、資格の活かし方など)を相談しやすいのが特徴です。
ケース別:どっちを使う?
| 状況 | おすすめ |
|---|---|
| 働きながら、時間がない | 転職エージェント(求人探しや日程調整を任せられる) |
| 希望の会社・職場がはっきりしている | 求人サイトで直接応募 |
| 何をしたいか迷っている | まず転職エージェントに相談して、選択肢を整理する |
| 同じ職種で、職場だけ変えたい | 職種に特化した転職エージェント |
| 職種そのものを変えたい | 総合型の転職エージェント+求人サイト |
| 急いでいない、情報だけ集めたい | 求人サイトで相場や求人の傾向を見る |
転職エージェントを使う流れ
- 無料で登録する(希望条件、経歴を入力)
- 担当者と面談(電話やオンラインのことも多い)
- 求人の紹介を受ける
- 応募・書類の準備(添削してもらえることが多い)
- 面接(日程調整や対策のサポート)
- 内定・条件の調整
- 退職・入社の準備
よくある不安
Q. 登録したら、必ず転職しないといけない?
A. いいえ。相談だけで終わってもかまいません。今の職場に残る判断も、立派な選択です。
Q. 担当者に急かされたら?
A. 「納得できるまで決めません」と伝えて大丈夫です。合わないと感じたら、担当の変更や、別のサービスを使うこともできます。
Q. 今の職場に知られない?
A. 応募先や紹介先の扱いについては、各サービスの説明を確認しましょう。不安な点は、最初の面談で質問しておくと安心です。
Q. 求人サイトとエージェント、両方使ってもいい?
A. 使ってかまいません。ただし、同じ求人に二重で応募しないよう、応募先をメモして管理しましょう。
使う前のチェックリスト
- ☐ 今の仕事で、いちばん変えたいことを書き出した
- ☐ ゆずれない条件を3つ決めた
- ☐ 転職したい時期の目安を決めた
- ☐ 連絡を受けやすい時間帯を決めた
→ 関連記事:仕事を辞めたいと思ったら最初にやること/転職エージェントは何社登録すればいい?上手な使い方と、やめておきたいこと
こんなときはどうする?
家族に反対されている
まずは「何がつらいのか」「次にどう働きたいのか」を言葉にして共有しましょう。転職エージェントとの面談で整理した内容を伝えると、家族も状況を理解しやすくなります。
今すぐではないが、いつか転職したい
求人サイトで求人の傾向を見ておく、エージェントに「情報収集の段階」と伝えて相談する、など負担の少ない形で始められます。
何度も転職していて不安
理由を整理して、次は長く働ける条件を明確にしましょう。担当者に正直に相談すると、伝え方も一緒に考えてもらえます。
次の一歩
まずは「職種別の記事で、自分の職種の選択肢を確認する」ところから始めてみてください。小さな一歩でも、考えが整理されると、次に何をすればいいかが見えてきます。迷ったときは、一人で抱え込まず、信頼できる人や相談先に話してみましょう。
まとめ
- 求人サイトは自分で探す、転職エージェントは相談しながら進める
- 自分の状況と進め方の好みで選ぶ。両方使ってもいい
- 職種に特化したサービスは、業界の事情を相談しやすい
出典(2026年10月22日確認)
- 厚生労働省「令和6年 雇用動向調査結果の概要」 https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/koyou/doukou/25-2/index.html
- e-Gov法令検索「職業安定法」第32条の3 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000141
- 厚生労働省「人材サービス総合サイト」 https://jinzai.hellowork.mhlw.go.jp/
統計の数字は調査の対象や方法によって異なります。制度や数値は更新されることがあるため、最新の情報は各機関の公式サイトで確認してください。

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